韓国が不法占拠を続ける竹島(島根県隠岐の島(おきしま)町)周辺の日本の領海内で、韓国の海洋調査船が海洋調査を実施している疑いがあることが2日、分かった。国連海洋法条約は沿岸国の主権が領海に及ぶと規定、他国による海洋調査は許されない。
日本政府は調査船の航跡が他国の領海内を通常航行する場合と異なっていることを把握、外務省は調査実施が確認できれば抗議するとみられる。領海内での韓国の海洋調査は平成18年にも実施された。
韓国側の調査には、水産資源という経済的な価値を見いだす以上に政治的な意図がうかがえる。海洋実態の把握を領有権主張の材料に活用することで、竹島自体に加えて周辺海域の実効支配も強める狙いがあるとみられる。
インターネット上で公開されている、船体番号や進路などを知らせる船舶自動識別装置(AIS)の記録によると、韓国海洋科学技術院所属の海洋調査船「オンヌリ」(1370トン)は1日以降、竹島周辺を航行。
領海内では沿岸国の安全などを害しない限り通航できる「無害通航権」があるが、オンヌリは一定距離を進んだ後に方向転換を継続した。
日本政府も通常の無害通航では見られないオンヌリの特異動向を確認しているという。海上保安庁は現場海域に巡視船を派遣したとみられ、オンヌリを監視して無線などで注意を呼び掛け、実施が確認されれば中止を要求する。
海洋調査の専門家は、オンヌリが進行と停止を繰り返しており、停止中に調査機器を投入・回収する調査時の動きと酷似しているとして調査実施の可能性を指摘。漁業資源量のモニタリングのためにプランクトンの量や分布を計測しているとの見方を示した。
韓国側は18年7月、竹島周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)や領海内で調査を強行。海保は29年までの5年間で周辺EEZ内で無許可調査を4件確認した。
オンヌリは今回、水産資源につながる調査を実施した可能性があるが、今年3月に出版された海保大研究報告には「韓国全体の水揚げの中で竹島周辺漁場が占める割合は生産量、生産額ともに1%以下」とする論文が発表されている。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180803-00000041-san-kr
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