東京都内の劇場2館から全国190館に公開が拡大した映画「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督(34)が21日夜、ツイッターで、同日発売の写真週刊誌「FLASH」が報じた著作権侵害疑惑について、「自らが脚本・監督・編集して作ったオリジナル作品だと思っています」と反論した。
「FLASH」は、上田監督が映画を作るにあたり着想、影響を受けたと語る舞台「GHOST IN THE BOX!」を上演した劇団PEACE主宰の和田亮一氏を取材し、作品に類似点があるなどと指摘した。
和田氏も同日午前にクリエイターが投稿するサイト「note」に、舞台は劇団の脚本家志望の後輩と一緒に企画案を練り
、その後輩に脚本を任せ、稽古しながら四苦八苦しながら脚色して出来上がったもので、劇団が14年に解散後、上田監督と親交のあった劇団員との間で、舞台の映像化企画が持ち上がり、脚本を書いた後輩の劇団員を交えて企画を始めたものの頓挫したこと、
映画の公開後、上田監督に原作として劇団名と舞台名を入れるよう依頼も「確かに最初は一緒に進めたし、あの舞台を参考にしたがそれは一旦頓挫し最終的には全く別物になったので『原作』と入れることはできない」と言われたこと、
全国に拡大公開が決まったタイミングで上田監督とプロデューサーに会ったところ、妥協案として「原案」としてクレジットに劇団名、作品名を入れ、その後原作かどうかは判断する話になり、エンドロールに入ったものの「でも僕は、ただ、『原作』と入れて欲しかったんです」と主張した。
上田監督はツイッターで「『カメラを止めるな!』は劇団PEACEの舞台「GHOST IN THE BOX!」から着想を得たものです」と、
同舞台に着想を受けて映画を作ったことを改めて認めた。その上で「ただ僕としてはその後自らが脚本・監督・編集して作ったオリジナル作品だと思っています」と強調。
「和田さんや劇団の方の主張にもしっかり耳を傾け、お互い円満な解決が出来ればと思っています。よろしくお願いします!」と和田氏らと今後、話し合いを行う考えを示唆した。
「カメラを止めるな!」を製作、配給した株式会社ENBUゼミナールは21日、「本記事の見出しに掲載されているような、法的に『著作権侵害』が生じていたり、『パクった』といった事実はございません」などと否定する声明文を発表。
「記事の内容は不正確なものです。(中略)本映画は上田監督自身による脚本。監督、編集というように、本舞台とは独自の形で製作を進め、ストーリーは本舞台と全く別物である上、脚本の内容も異なるものですから」と否定した。
また「本舞台関係者の方々と都度協議を行っており、クレジットを含めたその他の条件や今後の対応についても協議を進めようとしていたところでした。
それにもかかわらず、このような『著作権侵害』や『パクった』といったようなセンセーショナルな見出しや、未だ確定もしていない本舞台関係者との協議過程の内容を含む記事が掲載されたことに強く憤りを感じます」と「FLASH」の報道を批判した。
上田監督は「僕もカメ止めのみんなも元気です。そりゃあちょっとはこたえたけど。でもなんとか元気です。心配してくれた皆さん、ありがとう」と作品のファンに感謝した。その上で「和田さんや劇団の方ともいつか一緒に面白いもんつくれたらな。
そんなミラクルな未来を夢見ています。明日もカメ止めは元気に上映しています。よし! 飯を食おう!」(コメントは全て原文のまま)と、和田氏と話し合い、和解した上で新たな共作を作ることを望んでいるとつづった。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180821-00306533-nksports-ent
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