4月17日、米・ニューヨーク発テキサス州ダラス行きのサウスウエスト航空の旅客機(ボーイング737型)が、飛行中にエンジントラブルを起こし、機体の一部や窓が破損、ペンシルベニア州フィラデルフィア国際空港に緊急着陸する事故が起きた。
乗客乗員149人のうち、乗客の女性1人が死亡、7人が軽傷を負った。
「人間は頭が入れば体も抜ける」
事故の状況としては、上空で左エンジンが破損し部品が飛び散り、それが旅客機の窓に当たり粉々に割れたということだ。乗客の証言によると、女性は破損した窓から外に吸い出されそうになったという。複数の乗客が体を押さえて機内に戻したが、女性はすでに意識がなく、頭部と首、胴体への打撲などで亡くなった。
なぜ、女性の体は機外へ吸い出されたのか?
元パイロットで航空科学に詳しい千葉科学大学の山田光男教授に話を聞いた。山田教授:機内の気圧は0.8気圧です。一番機内の気圧が上がった時でも、大体2000mの山の上くらいの気圧です。もし窓等が割れて急減圧が起こると、そこから1t近い力で外に出ようとします。
人間は頭が入れば体も抜けられるという風に言われていますので、航空機の窓は頭が入りますので、体が吸い出されることは難しいことではありません。このような事故は日本でも起こりうるのか?スタジオでは航空評論家の小林宏之さんに解説してもらった。
エンジン部分に「金属疲労」
広瀬修一フィールドキャスター:アメリカの国家運輸安全委員会が調査を行ったところ、エンジン部分にはファンブレードという羽のようなものが24枚あるんですが、このうちの1枚が着陸後調査をするとなくなっていたそうです。
これが事故の原因かどうかはわかっていませんが、ファンブレードを取り付けている部分に、金属疲労の痕跡が見つかったということです。2日前に目視での点検も行っていたそうですが、エンジントラブルが起こってしまいました。
安藤優子:今回、エンジンが爆発したと言われていますが?
小林氏:(24枚のファンブレードは)高速で回転していますので、1つでもブレードが外れるとエンジンの中をかき混ぜて、爆発のような感じに見られました。実際にエンジンが爆発したわけではないと思います。
スタジオでは、実際にボーイング機に取り付けられているエンジンのファンブレードを用意した。
広瀬:今回事故があったのはボーイング737という機体。こちらはボーイング767という少し大きめの機体のものなので、サイズも少し大きいです。
三田:かなり重いですね。片手では決して持てない重さです。
広瀬:重さは5kgほどですが、横長で平べったいので、それ以上の重さは感じると思います。これが高速で回転していますから、何かにぶつかった場合は非常に破壊力が大きくなることがわかると思います。
さらに、スタジオでは事故が起きた機体と同タイプの窓を使って解説。
広瀬:今回の事故では、この窓枠から女性の上半身が出てしまいました。縦に40cm横に30cmの窓枠で、そこまで大きくないですね。頭は通ると思いますが、肩幅は一見難しそうに見えます。
広瀬:ただ、窓枠のななめは50cm弱あります。私の肩幅が44cmでしたので、体がななめだった場合は窓枠を通ってしまうことは考えられますね。
安藤:山田教授のお話だと、頭が通れば体も通るっておっしゃってましたね。しかも、ものすごい力が加わっているんですもんね…
今回アメリカで起こったエンジントラブル。日本でも同じような事故が起きる可能性はあるのか?
日本ではどのような機体の点検が行われているのかを調べた。国交省・航空会社による綿密な機体点検
【日本航空株式会社(JAL)】
・毎日飛行前に目視点検、エンジンの性能データを常時監視【全日本空輸(ANA)】
・日々の目視点検
・エンジンの内部点検も定期的に行っている広瀬:小林さんによると、日本は国土交通省と各航空会社が綿密な調査・点検をしている。同じエンジンであっても安全は担保できるとのことです。
小林氏:2016年にサウスウエスト航空で同じようなトラブルがありました。それを受けて、国交省も指示を出して、日本の航空会社は当該のブレードについて点検、必要なものについては交換しています。安全は担保されているのでゴールデンウィークも、みなさん、安心して日本の飛行機に乗っていただけると思います。
安藤:サウスウエスト航空は前にも同じ事故を起こしていて、今回も同じことが起きたということについては、重大な話ですよね。
小林氏:正式な事故調査は1年くらいかかると思いますが、それによってアメリカの当局がどうするのかということはあると思いますが。日本の場合はここまでするのかというくらいきちんと点検・整備していますから。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180420-00010012-fnnprimev-int
みんなのコメント
新幹線の窓は大丈夫?
窓を破壊したエンジントラブルの原因追及を抜かりなくお願いします。
我が国にも「日本航空123便墜落事故」がありますから。
しかも、その原因究明に当たって不可解な対応をしてますので・・・
乗らない方がいい。
アニメのはネジが当たって窓ガラス割れたんだっけか?
関係者の努力だと思う、都内の電車の人身事故の人数と世界の飛行機事故の死者数、年間どちらが多いかな 都内の電車が多いかもしれないな
ものすごく日差しが強い時でも日よけを下げない乗客もいるし・・・
・1万時間を超える操縦経験は当てにならない
・いくら点検整備していても機械は突然壊れる
・スロットル操作だけで大型機を着陸させて乗客の半数が助かった例がある(1mm刻みで微妙にスロットル操作すべきなのに、御巣鷹山でパワーパワーと怒鳴ってただけの何処かの機長はあまりに酷すぎる)
自動車も飛行機も新幹線も結局は機械、ある日突然壊れて命の危機に陥る可能性があるかも・・・・・・
もし、機外に吸い出されてしまったなら、意識を持ったまま地上に落下した可能性もあったかもしれない・・・。
日本の航空会社も同じなので、きっと同じような事故は起こるでしょう
皮肉たっぷりのコメント。
日本は何かあれば事故調査よりも業務上過失致死での捜査が始まりすぐ責任論になるから異常なくらい神経質なんだろう。
飛行機事故で機長が吸い出されそうになって30分以上零下何十度という屋外に上半身裸で晒されたが生還した話しをテレビでやってた。この女性は数分だったと思うが、なんで死んだ?あまりのショックで心臓マヒかな?
窓が割れて吸い出されるなんて考えてみたこともない。今回わかったことは窓が意外と簡単に割れてしまうことと、エンジンと窓が1つ壊れても無事に着陸まで持って行くことができるということです。
乗客は生きた心地がしなかったに違いありません
今回の事故の席はほぼ翼の当たりでしたので今後は危険を予測する要素が1つ増えました。亡くなられた方とご家族は本当に可哀想です
今回の件は着陸失敗とかそういうヒューマンエラーではない。
あまり騒がれていないのは何でだろうな…考えるだけで寒気がする。
一瞬にして窒息してもおかしくはない。
不幸な亡くなり方をした女性の冥福を祈ります。
一応エンジン単体の試験ではファンブレードが1枚破損してもエンジンカバーを突き破らないような強度が求められています。試験用に人工的に亀裂を入れたファンブレードを装着して行います。実際の事故では破断面が鋭利になったり、他のファンブレードを巻き込んで複数破断する場合がありますから、絶対に突き破らないわけではありません。
よくアクションものの映画にあるよね。
映画みたいな悪党ならいいけど、一般客じゃかわいそうだ。
簡単じゃないの。
高空を飛ぶ航空機内は乗っている人が健康を損なわないようにキャビン(室内)は余圧式になっている。
乗客が気分悪くなったりしないように気圧が平地に近くなるように一気圧に近いよう気圧を人為的に上げて調整されている。
しかし、外は高空だから気圧は低い。
もし窓が割れたり、壁に穴が開いたりしたら気圧の差によって機内の物といわず、人といわず外に吸い出される。
記事の頭が入ればとかどうでも良くて、シートベルト着用の重要性について書いてほしい。
どうもウソでもないということがわかった
(でも、あの惨事で墜落すると誰も助からないだろうけど)
氷点下で物凄いスピードの中
息継ぎなんか出来ないし
そして酸素は無い様なもの
生存は無理
それを鵜呑みにしてしまうのはどうかと…。
確かチェルノブイリの原発事故の時も、日本の原発は安全ですと言っていた。
昨今の日本企業による品質偽装からもわかるように、「日本だから安心安全である」は、もはや信用に値しない事は明らか。
海外で起こる事は、日本でもいつ起きても不思議ではないと、考えるのが賢い思考ではないかな?
それでも事故は起こってしまうが、死亡率は統計上、最も低い乗り物。
その最も低い確率に当たってしまった乗客は不運としか言いようがない。
大きくて重いファンの破損は大事故になりかねません。
最近、信用できなくなってる
最初エンジンの破片が当たり死亡したのかと思ったが、そうではなかった。しかし破片で窓が破れた。これはかなり問題になる。エンジンが予想以上に破裂したのだろうが、窓にしろ胴体の壁にしろ簡単に穴が開かなければ死者は出なかっただろうに。
物凄い回転とエネルギーの放熱燃焼がおこる
部分で…本当に難しいですね!
この事故証明交通事故処理担当事故証明提出できますか!
吸い出される時と、外で機体に激しく叩き付けられたからだと思うんですよ。
こんな最後を迎えるなんて思ってもみなかったでしょうね。