コラム【芸能界仕事術】人気グループ「関ジャニ∞」のメンバー、安田章大(33)が、今年4月に胸椎と腰椎を骨折していたことと、昨年、脳腫瘍の一種「髄膜腫」のために開頭手術を受けていたことを発表した。人気アイドルが、その病歴をわざわざ明らかにするというのは異例で、こちらもビックリしたものだ。
骨折を明らかにしたのには意味がある。関ジャニ∞は、この15日から全国ドームツアーがスタートしてコンサート活動が続くことになっている。現状の安田についてジャニーズ関係者に聞くと、「ギター演奏はやっているし、歌も歌えている。
ただ、飛んだり跳ねたりできないし、走ったりもできない」という答え。激しいパフォーマンスをする関ジャニ∞のステージで、ギターを弾きながら歌うだけでは明らかにおかしいとわかってしまうので、事前にキチンと説明しておいた方がいいという意味だ。
実は安田がケガをしたということは、我々には知らされていた。4月にメンバーのひとりで、メインボーカリストだった渋谷すばる(36)が関ジャニ∞を脱退し、ジャニーズ事務所を退所することが明らかになり、メンバー全員で記者会見したのだが、安田だけが欠席している。その会見の1週間前に安田が自宅で転倒して腰を強く打ったと説明されていたのだ。
渋谷が抜けるというだけでファンが驚くのは目に見えているので、安田の大ケガまで同時に伝えると動揺が拡大するだろうという判断だったようだ。
しかし、現代のネット社会では情報がアッという間に拡散し、より大きな話として定着してしまうことが多い。
ガセ情報が独り歩きして拡大することになるので、現状をキチンとしておこうとなったわけだ。そして、昨年の開頭手術について公表したのも同じ理由から。
「脳に腫瘍があった」「開頭した」という話が流れ始めると、なぜ隠していたのか、その理由は? と話がエスカレートしていくことが予想される。
安田の健康状態のことを発表するなら、昨年の出来事と同時に発表して二重の騒動になるのを避けようということだ。
安田に髄膜腫が見つかったのが昨年2月のこと、すぐに手術を受け、良性の腫瘍とのことで1週間で退院し、5月の舞台で主演を務めた。その後のライブにも出ていて、まったく問題はなくなっていた。通常であれば、わざわざオープンにする必要もないだろう。
なにせ、ジャニーズは一般的に言えば、ライバル社のいない大手優良企業で、関係する会社は常に気を使う存在だ。
昔ならマイナスになりかねない話は出さないところだが、一足先にオープンにするあたり、時代に敏感に反応して新しい対応を考え、実行していこうという事務所の意思が見える。ネットを積極的に活用し始めたのもその表れのひとつだ。
常に変化する社会に新たな活動の仕方を考えていくことは、大事な戦略になる。
(城下尊之/芸能ジャーナリスト)引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180707-00000013-nkgendai-ent
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