2018年の上半期音楽ランキングが確定した。AKB48が、シングル部門で8年連続上半期1位を獲得。さらにアルバム部門でも2014年以来となる1位を獲得し、両部門での1位となった。ミリオンセラーを達成した乃木坂46、欅坂46はもちろん、

アジア発の9人組ガールズグループ・TWICEが急上昇、デビュー曲が大ヒットしたKing & Princeなどのニューフェイスも含め、アイドル勢の強さが光った。一方、アルバム部門2位につけたのは今年の9月に引退を発表している安室奈美恵のラストアルバム。改めて2018年上半期の音楽シーンを賑わせた作品を振り返ってみよう。

■AKBがシングル・アルバムともに1位を獲得 一方でアイドル戦線の風向きに変化の兆し?

今年上半期のシングル部門の1位を獲得したのは、AKB48の「Teacher Teacher」(174万枚)。これで2011年以降、上半期のシングルランキングを8年連続でAKB48が制したことになる(年間シングルランキングも2010年~2017年の8年にわたり1位をキープし続けている)。

さらに、今期はアルバム部門においても『僕たちは、あの日の夜明けを知っている』(61.1万枚)が1位にランクイン。上半期におけるAKB48のシングル・アルバム両部門での1位獲得は、2014年の「ラブラドール・レトリバー」『次の足跡』以来、4年ぶりのことだ。

その一方で、同じく2011年から続いていたAKB48によるシングル1・2位独占の記録が途絶えることとなった。その牙城にクサビを打ち込んだのは上半期アーティストセールストータルで初の1位を獲得した乃木坂46。通算20枚目のシングル「シンクロニシティ」が自己最高となる127.6万枚超えを達成し、堂々2位のポジションへ。

加えて、その妹分的存在の欅坂46も「ガラスを割れ!」(100.9万枚)でグループ初のミリオンを記録、4位へと大躍進を遂げた。奇しくも、AKB48の上半期1・2位独占がスタートした直後の2011年夏にその“ライバル”として集められた乃木坂46が、巨大な壁に比肩するまでの成長を遂げ、その背中を見て誕生した欅坂46が過去に類を見ない猛烈な勢いでランキングを席巻した。

男性アイドルでは、2015年に結成され、この春満を持してのCDデビューとなったKing & Princeのデビュー作「シンデレラガール」が62.6万枚を売り上げTOP5入りし、男性アーティストの中で最上位にランクインする華々しいスタートを切った。

また、その勢いに一段落ついた印象のあったK-POPアーティストの逆襲も今期の注目ポイントのひとつだろう。日本人3人を含むアジア発の9人組ガールズグループ・TWICEの日本での2ndシングル「Candy Pop」(34万枚)、3rdシングル「Wake Me Up」(34万枚)がそろってTOP10入り。

アルバムでは、BTS(防弾少年団)の日本3rdアルバム『FACE YOURSELF』(32万枚)が4位を獲得。

さらに、韓国での3rdアルバムであり、全米で初登場1位というアジア・アーティスト初の快挙を達成した『LOVE YOURSELF 轉‘Tear’』(17.3万枚)も11位とBTS旋風が猛威を振るった。今年後半もミュージックシーンの鍵を握りそうだ。

■シングルTOP10はすべてアイドルが独占も、異彩を放つ米津玄師の存在感

ここからは、シングル・アルバム別でのトピックを拾い上げていく。シングルでは、上述したとおり、AKB48、乃木坂46、欅坂46、TWICEなどの活躍もあり、TOP10内に女性アイドルグループの作品が8作を数える結果となった。新陳代謝著しいアイドルシーンだが、その最前線を支える彼女たちの成果が、今後もこのジャンルの活性化を生み出していくはずだ。

これに嵐をはじめとするジャニーズ・アーティストが加わる形で形成されている観のあるTOP20だが、そんななかにあって、異彩を放つのが12位の米津玄師「Lemon」。ソロアーティストでは最高位に位置した。

1月期に放送され話題を呼んだドラマ『アンナチュラル』の主題歌としてリリースされた同曲は、ドラマの世界と見事な融合を見せ、幅広い共感を集めた。これまで“ネット上”において抜群の人気を誇ってきた彼だが、この曲をきっかけとして“一般層”にもファンを拡大したことだろう。

■昨年ミリオン達成の安室奈美恵、『Finally』がロングヒットで2位をマーク

アルバムでは、2017年の年間No.1に輝いた安室奈美恵の『Finally』が2位にランクイン。昨年の年間集計期間内だけですでに177.8万枚を売り上げていた同作だが、この上半期でも40万枚を楽々とオーバー、9月の“ファイナル”をひとつの山として、今後もコンスタントなセールスが見込める。まさに、“モンスターアルバム”である。

2017年にブレイクを果たしたWANIMAのおよそ2年2ヵ月ぶりの『Everybody!!』が6位をマーク。紅白出場などでお茶の間にまで拡大したアーティストパワーを発揮、待ちに待ったアルバムの登場にファンが動いた結果の“バンド最高位”だ。

続く7位には松任谷由実の45周年記念ベストアルバム『ユーミンからの、恋のうた。』がランクイン。2012年以来のベスト盤の登場だが、それとはまったく重複しない45曲が選曲されている。名曲の多さと、根強いファンの存在を感じさせる。

10位には、日本では2月に劇場公開されたミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』のオリジナルサウンドトラックが入った。収録曲の多くが配信ランキングでも上位に食い込むなど、楽曲の作品力も見せつけていた同作。

サントラのTOP10入りはレアなケースだが、『レ・ミゼラブル』『アナと雪の女王』『ラ・ラ・ランド』と続いた、日本におけるミュージカル熱を増幅させるという意味では納得の結果かもしれない。

■アニメ部門1位は2年連続『タイムボカン』OP 声優ユニットの楽曲も強さを見せる

昨年から発表が始まったアニメ部門では、KinKi Kids「Topaz Love」が1位に。2017年上半期のHey! Say! JUMP「OVER THE TOP」に続き『タイムボカン』シリーズのオープニングテーマが連覇を果たした。

一方、近年活性化が著しい、声優キャストによるキャラクターユニットも好調。結成から7年人気を保ち続ける『うたの☆プリンスさまっ♪』のST☆RISHをはじめ、『刀剣乱舞』の刀剣男士、『THE IDOLM@STER MILLION THE@TER GENERATION』の夜想令嬢、『ラブライブ!サンシャイン!!』のSaint Aqours Snowなど、アーティストによるアニソンと覇を競う形で、シーン全体を盛り上げた。

(文:田井裕規)

集計期間:2017/12/25付~2018/6/18付
※本文中の売上枚数は、すべて集計期間内の記録。

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みんなのコメント

 

名無しさん
集計に文句がある人はビルボードチャートの邦楽を見ればいいのでは?
CDの売上はこうでした!ってだけの話じゃん
何にそんなに怒っているのかがわからない
色んな人がそれぞれでお金を使って音楽市場を支えてるって話だと思う
名無しさん
オリコンは2008年で終わりました。
2000年代でもAKBが出てくるまでは
いい曲たくさんあったな。
「ひまわりの約束」とか「麦の唄」とか
2000年代初頭の発売なら
オリコン1位になってただろうな。
名無しさん
もうランキングなんて今までの定義が壊されちゃってるし、壊した張本人にV8とか言われてもイラつくだけ。
とにかく色々なところを荒らしていく人たちだよね。
名無しさん
あっそっかよって感じ
AKBの7年連続とか8年連続とかって意味ないでしょ
メンバー違うんだから全く違うグループとして扱うべき
というかそもそも握手券での売り上げなんて反則行為だし
こんなの計算するな
名無しさん
商売的には上手い・・が
売り方が汚ない大量に買うやつも
正直、気持ち悪い。
買ってすぐ売るか捨てる
そんなCDでオリコンV8とか、やめてほしい
名無しさん
オリコンのランキングももうやめたら???
自分たちが情報として欲しいのは人気のある音楽のランキングですよ。
名無しさん
一人で複数枚購入するとか、楽曲の魅力で売っているとは言い難い。
このランキングに意味はあるのか?
雪崩式腕十字
握手券商法の影響がデカ過ぎるから、ランキングの信憑性は無い。
名無しさん
誰が誰やらさっぱりわからん。
名無しさん
乃木坂は可愛いから許せる。
でも、AKBはブスでやかましいだけだから許せない。
もうAKBのブス商法はやめてくれ!
pcdiyak
ニコニコ発ともいえる米津玄師が12位というのが時代かなぁ。(個人的にはハチとして認識してるけど。)
名無しさん
近頃は、楽曲そのものではなく、付加価値を前面にして売っているから、心に残るような名曲が少ない。
だから、下降気味のアーティスト達がこぞって、中高年世代をターゲットに過去の名曲のカバーを出す。という安易な方向へいってしまうのでは?
名無しさん
色々と恥ずかしい記録。
名無しさん
AKBは握手券商法だと思うが、純粋に現在売れている曲が何かと考えても思いつかない。
昔のように老若男女が知っている曲が少なくなってしまった。
あと、ネットが出来たせいで音楽を違法で無料ダウンロードする人たちもいる。
音楽だけではなく、漫画や写真やイラストにしてもそう。
こういった事が売り上げに影響している可能性もあると感じる。
時代が変わっているのでCDの売り上げをカウントするというのは時代遅れな気がするし、違法ダウンロードに対しては対策が必要かと思う。
名無しさん
こんなにCDが売れているはずなのにAKBの曲を
殆ど耳にした事がないのは最早曲が売れているのではなく
中に入っている握手券が売れているだけなんだろうなぁ
名無しさん
AKB擁護するとバッド評価祭りになるという地獄
まあオタクとしてもCDの処分に困って鬱陶しいし、一般人からするとチャートをアイドルに独占されて鬱陶しい
いいことなし
名無しさん
なんて曲?
って聞かれて答えられる人がどれだけいるのか・・・?
オリコンさんも『握手券商法でシングル部門でV8達成 廃棄率・中古ショップ買取率共に記録更新中☆』って記載しないと!!
情報は正しくね☆(笑)
名無しさん
こんなこと大々的に取り上げないでほしい。はずかしいわ
歌なんか1曲も知らんし。
kon
昔はアジア各国が日本の音楽をカバーしていましたが、最近は殆どありません。日本の音楽は相当劣化したと思われて、海外からも残念な声があがっています。
名無しさん
アイドルが目立つって
一曲のシングルでそれぞれ違う曲が入ってたりして何枚も出してればファンは買いたくなるんじゃない。
名無しさん
なんの価値もないオリコンランキング
Stairway
残念だが、結局は売ったもん勝ちだよな。


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キャバクラ48グループだけじゃなくて他の曲も全く知らん。
これって今の若者も大人になってからいつ流行った曲だったかどれも覚えてないだろうね。
名無しさん
これは、音楽ニュースでは、ないない。
名無しさん
握手券がついていようが、ファンの為に歌って
ファンが買っているのだから良いと思う。
ただ、特典付きのCDは
そういうジャンルのランキングに分けたほうがいいね
名無しさん
特典付のものは別でランキング作ってくれないかな。
そうじゃないと純粋に良い曲作ってる人たちが出辛くなる。
名無しさん
これで天下取ったとか彼女たちは思ってるんだからお目出度いよね。歌を聴いても記憶に残らない、心に響かない、所詮ルックスだけのタレント。オリコンチャート以外でニュースになるって言ったらエロい自撮りや写真集くらいなもんだからなぁ。
名無しさん
終わってんなぁ…
名無しさん
AKBとか乃木坂は同じ人がまとめ買いしてミリオンとかのコメントあるけど、もうそれ以前から個人のまとめ買いの流れはあるよ。
1990年代末くらいからのミリオン(特にアイドル系)は個人のまとめ買いが急増した時期だと思う。
SPEEDとかキンキとかモー娘とか、個人で100枚単位で買う人がいっぱいいたしね。
それ以前にも1990年代にはたくさんのミリオンがあったけど、そっちはレンタル業者の大量買いがあったと思う。
大きいレンタル屋だと、新譜が50枚とか100枚とか並んでる店もあったから。
ミリオン売れて実際に100万人以上の人が買ってたのは、レンタルが普及する以前の話だろうね。
名無しさん
実質Lemonとドラえもんがすごいっていう解釈でいいんですよね。
名無しさん
評価の仕組みが変わらない限り、
AKB勢の天下は続く。
残念極まりない。
名無しさん
表の仕組みが変わらない限り、
AKB勢の天下は続く。
残念極まりない。
名無しさん
よもやワロタピーポー
名無しさん
90年代にオリコントップの曲を街角でタイトル見せたら皆サビは歌えただろう。
ましてこのご時世にミリオンヒットを成し遂げてるAKBの曲なんて、当然皆歌えるんだろうなぁ。
ええっと・・・恋する~フォーチュンクッキ~だっけ?
名無しさん
秋元商法マジでクソ。
一体なんの記録なんだ。
名無しさん
握手券だから、と批判的ですが
AKB系や坂系がなければ売り上げは悲惨な事になってます
AKBが活躍?し始める数年前を調べて下さい
ランキングが知らない歌に独占されているというのも実はバブルの頃から続いてます。小室やBeingを思い返して下さい。売れている割に当時の年配の方には知られてませんでした
あなた達が知らない側に回っただけです
ランキングが同じようなメンバーばかりというのも
気がついていないだけで70年代から続いてました
女性アイドル、ジャニーズ、演歌…
冷静に考えて下さい
国民大多数が聞いたことがある歌というのは80年代前半で終わったのです
ちょうどNHK紅白歌合戦の視聴率が落ちてきた頃に重なります
AKBや握手券が悪いわけではなく、時代の流れです
むしろ握手券があるから売り上げがあり、経済が回っているのです
habo
聴かれないCDが可哀想。どう考えても間違っている。犯罪にはならないのかな…
名無しさん
日本の音楽業界はもう終わりだ…
名無しさん
これが現実。
am*
売れたにはCDじゃない。握手券が売れただけ。
am*
売れたにはCDじゃない。握手券が売れただけ。
名無しさん
もういい加減こいつら外せよ
名無しさん
音楽ランキング(どの曲が一番素晴らしいか:質)ではなく、
音楽売上ランキング(何枚売れたか:量)でしかない。
握手引換券なので、握手したい人が買えばいい。
私たちが売り方をいちいち評価することは無意味だし、
各々が好きな音楽を楽しめばいいと思う。
名無しさん
音楽ランキング(どの曲が一番素晴らしいか:質)ではなく、
音楽売上ランキング(何枚売れたか:量)でしかない。
握手引換券なので、握手したい人が買えばいい。
私たちが売り方をいちいち評価することは無意味だし、
各々が好きな音楽を楽しめばいいと思う。
wjd
本当の1位じゃないから、実際は、全くのでたらめだよね。ジャニーズも含め、ファンだけが買い占めてしまうのは、枚数=人とは限らないよね。
全然局しらないし。
名無しさん
音楽ランキング(どの曲が一番素晴らしいか:質)ではなく、
音楽売上ランキング(何枚売れたか:量)でしかない。
握手引換券なので、握手したい人が買えばいい。
私たちが売り方をいちいち評価することは無意味だし、
各々が好きな音楽を楽しめばいいと思う。
キャリコパパ
ハードオフに異常な数、ただ値で陳列されてますなぁ!
名無しさん
今年も「CD付き握手券」が良く売れたようで。
メンバー本人達はどう思ってんだろうか?
それで嬉しいのだろうか?
名無しさん
アニメ部門、これだと全く意味をなさないのでやめた方が良いのでは?
名無しさん
せっかくのミリオンでも大半が握手券を抜いたら、ゴミ扱いだもんな

 

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