26日、名古屋市消防局のTwitterアカウントが「隊員が消防署に戻れないときは救急車でコンビニ等に立ち寄り飲料水等を購入する場合がある」などと、隊員が店に立ち入ることに理解を求めた。
同アカウントは、23日の救急出動件数が661件(速報値)で、1日の件数としては過去最多だったと24日に説明。臨時の救急隊を編成し、熱中症患者らに対応することを明かしていた。
そして26日になり、猛暑によって1日の出勤が22件となった救急隊が出るなど、多忙を極めていることを報告。そして
「そのため出動が連続し消防署に戻れない時は、救急車でコンビニ等に立ち寄り飲料水等を購入する場合があります。その際も、出動態勢は維持していますので、ご理解をお願いします」
と、異例の呼びかけをした。同アカウントは詳細を明かしていないが、おそらく市民から「救急車でコンビニに立ち寄っている」「救急隊がコンビニで物を買っている」などの苦情が寄せられたものと思われる。
このような公務員へのクレームは昨今増加の一途をたどっており、「パトカーでコンビニに寄るな」「消防車でうどんを食べるな」など、クレームの内容もさまざまだ。
しかし、そのいずれもが多忙が原因と思われる。私服で飲食品を買いに行く余裕がなく、タイミングを見て立ち寄っているもので、批判は筋違いだ。
今回のケースでも熱中症対応で救急隊がかなり忙しく、消防署に寄る暇ができず、食事や水分補給のためにコンビニで買い物をしたものだ。これを批判するということは「飲み食いせず働け」と言っているも同然だろう。
救急隊員はロボットではなく人間だ。腹も減れば、のどもかわく。そのような状態で救急対応に当たれば、隊員が倒れてしまう可能性すらあるだろう。
多くのネットユーザーはそのことを理解しているようで、「当然のこと」「ツイートするまでもない」との声が出た。一方で、「こんな当たり前のことがわからない人間がいるのか」「クレーマー自重しろ」など、
クレームを入れたと思われる人間に怒りの声が上がった。また、「当たり前のことで文句言われてかわいそう」「一生懸命救護しているのにコンビニで食料を買っただけで文句を言われるの?」などと同情する声もあった。
名古屋市消防局はクレームの有無を明かしておらず詳細は不明だが、「救急隊員がコンビニで物を買い飲食をしている。けしからん」という苦情を入れた人間がいたとするならば残念なことだ。
日本は「他人に不寛容」な社会になったとも言われる。もちろんクレームを入れなければならないこともあるだろう。ただ、そのクレームが客観的に見て「正しい」のかどうか、問い合わせを入れる前にまずは考えたいものだ。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180727-00000015-reallive-ent
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