今春クールのドラマで、異色作として静かな人気を誇っているのが、ディーン・フジオカ主演の「モンテ・クリスト伯―華麗なる復讐―」(フジテレビ、毎週木曜午後10時)。視聴意欲をそそっているのが、ドラマ全編から漂う復讐劇を伴った“ゾクゾク感”であろう。一方で“ツッコミどころ”も満載。その最大級のものが「なぜ、気がつかないのか?」という疑問だ。
無実の罪で異国に投獄された男は15年後、脱獄に成功し帰郷するも当時の仲間に全く気がつかない。テレビの番組の視聴分析を行う「テレビウォッチャー」(東京)の満足度調査(対象2400人)には“なぜ気がつかれないのか?”という視聴者の疑問の声が後を絶たない。
「その部分は整形したのかとか、昔はすごく太っていたのかとか、それを特殊メイクでやろうとかいろいろ考えました。だけど全部小手先だし、見る人にとっては同じ役者さんだとわかっているわけだし、そこは堂々といけばいいと思いました」。ドラマのメイン演出を担当している西谷弘監督はそう話す。さらに「意外と人って人のことを覚えていない」とも言った。
象徴的なシーンが第2話の最後、葬儀のシーン。主人公の暖(ディーン・フジオカ)が故郷の人々と再会。最初、暖はサングラスをして顔が見えず、誰だかわからない感じになっているが、神楽(新井浩文)と南条(大倉忠義)の目の前に現れた時にサングラスを外したがそれでも気がつかなかった。
「“気がつくに決まっている”というのを逆手にとってやろうと思って、そこであえてサングラスを外して、なるべく顔を接近させる芝居にしました。それでもわからない、こんなに近くに行っても気づかない、だから復讐してやろうと思う。
それは存在を忘れられた、存在が完全に消されてしまったんだという、その虚しさ。もし、暖が帰ってきて村にウェルカムで迎えられたら復讐はしなかったと思う。だけど一番悔しいのは死んだという情報があったにせよ十数年いなかっただけで存在が消されてしまうんだという、そういうところに復讐の一番の原点があるというようにしました」。
男性と女性にも違いはあるのだろうか。暖がなかなか復讐へ踏み切れない元婚約者のすみれ(山本美月)は少し違う演出がなされている。第2話で「すみれだけはニアミスですれ違わせてるんです。船がすれ違うだけのシーン、暖の背中が見えるだけなのに何かを感じ取るすみれという演出にしました」。
目の前にいても全く気がつかなかった男性とは対照的に、女性は遠目にも関わらず気がついているかのような演出がなされている。もちろん、元婚約者という男性陣とは全く違う立場で接していたというのもあるが、登場人物たちの距離感、男女の違いにまで目を向けると、人間ドラマとしての深みを増す。
「映像というものをやってるからには、(セリフや音楽がなくても)映像だけで伝わらないといけない」。西谷監督は福山雅治主演のドラマ「ガリレオ」の劇場版「容疑者Xの献身」や「真夏の方程式」など、映画監督としても定評がある。演技や小道具など、映像の隅々にまで細かな演出を施すという映画的な手法を取り入れ、最近のテレビドラマにはない映像世界を作り出すことに成功している。
監督の意図する復讐劇は“模範解答”ではなく、一つの“解答例”なのだろう。“ツッコミどころ”満載でのドラマは“別解”が視聴者の数だけあってもいい。そこが「モンテ・クリスト伯」という作品の面白みにつながるのではないだろうか。満足度調査の数値は第6話まで平均3・76(5段階評価)と高満足度の基準3・7を上回り、4月スタートのGP帯ドラマで4位。復讐劇はどういう解答にたどり着くのか。ストーリーは終盤を迎える。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180531-00000001-spnannex-ent
みんなのコメント
フジのドラマ製作陣頑張ってる
視聴率と関係ないメディアでやればよかったのに
と思う
まぁ、雰囲気とかの描写の違いは原作でもあるからそんなところでは。
でも、人は二回死ぬと言うけれど
暖は、肉体ではなく自分の存在が
忘れられたときに一度死んだのかな。
そう思うと切ない…。
面白いですね!
ガリレオの3作目もまた観てみたい!
このシーンはリアルタイムではあまり気に留めなかったが、今朝、突然夢に出てきて心臓飛び出そうになりながら目覚めた。不気味な表情の伊武さんだけでなく、車椅子を押す家政婦さんまでアップで…
アザだらけの顔で笑う稲森さんも急に夢に出てくかも。
怖い!面白い!最高だ。
おもしろいから。
中でもモンテとおっさんずラブおもろい!
ディーンさんはカチッとした髪型より
最初の暖のようなボサっとした髪型がカッコイイなぁって思いました。
今までディーンさんに、全く興味がなかったので、ストーリーから入りましたが、あの漁師の暖の笑顔にやられました(笑)
毎回楽しみです。
不自然すぎるからどうしても全ての部分がしっくりこない。
普通顔みりゃ気付くでしょうに。
巌窟王ってそんな話。
それ以来見る気にならない。
生きているとも思ってない相手なら
忘れるもんだよ、人間なんて。
ずっと思い続けてるとか、
また会いたいと願っているとかなら別だろうけどさ。
そんなことどうでもよくなる程、意外と面白くてどんな復讐するのか楽しみ。
クソ
主演の演技力が「無」だからです!
結構面白いですよ。毎週の楽しみです。
何故に、稲森いずみにこんな仕打ちをする?
稲森いずみ、あんたの復讐にあんまり関係なくない?
と、思って観てました。
最近ドラマに各局金をかけないのがよくわかってる。安っぽ?い仕上がりになってるからね。昔の方がなんぼか面白かったし。金かけないならストーリー性しかないのにそこも中途半端。
今や海外ドラマの方が金かけてるし、面白いからな。
あの韓流ドラマですら同じ。今や日本のドラマよりも面白いからな。韓国時代劇なんかスケールデカ過ぎで衣装やエキストラだってたかだかドラマなのに金かけてるなて感じる部分多いし。
下手なケチくさい日本ドマラよりなんぼか見応えあるよ。韓ドラ好きではなかったがストーリー性もしかり。
金をかけろとは言わんがミエミエ、バレバレの設定は余計にストーリー性を欠く。今や韓ドラとバカにできねーよ。
モンテは嫌いじゃないが、始めよりかはつまらなくなってきたなぁと感じている。
下手という訳ではないんだろうけど、、
特に見たいとも思わない
今日も楽しみにしてます。最初から観なかった自分を恥じている。
俳優が皆いい。・・・魚好きの女の子を除いて。
視聴率はよくないけど録画で見てる人多いんだなって思う。
役柄も雰囲気もぴったり!
見ててドキドキが止まらんし、次回も楽しみになる唯一無二のドドラマ!
ダンバインの黒騎士くらいやってこそフィクションの醍醐味ですね
まあ、似てるなあ位は思いそうなもの。
でも、いいんです、そのことは。
面白いから。
一人で観るのはもったいないと思って周りに勧めたほどです
大元の原作が巌窟王だと知り、自宅にある童話集の中で唯一読んだことがなかった作品なので、今度そっちを読んでみようと思いました
他の人がやると色んな面でコケそうなのに、ディーンさん当たり役でよかったです
最初はドラマのテンポも遅かったけど、最近はゾクゾクしながら観てるわ。
ですね