樹木希林さんが大腿骨骨折で緊急手術、一時危篤との報道がありました。おそらく、加齢による気管支の変性もしくは、既往の悪性疾患の影響による呼吸器の衰弱が原因で、全身麻酔の術後に、それも数日後に呼吸不全に陥ったとしても、おそらく主治医にとっては想定内だったでしょう。
大腿骨骨折の場合、頻度でいえばごくわずかですが、折れた骨髄内から漏れ出た脂肪の粒が肺の血管内で塞栓となり、いわゆるエコノミークラス症候群、肺梗塞が起こり得ます。術後もしっかり目を離さずにいたと思われます。
全身麻酔の最中に心臓が止まるということも、そうあることではありませんが、珍しいことでもありません。術後、病室に戻って血中酸素濃度が上がらない、
何日か後に呼吸不全に陥ったとして、それを一時危篤と称しても、熟練した医師と、モニター施設の充実した病院であれば、蘇生、回復は容易といっても良いと思います。
◆松本浩彦(まつもと・ひろひこ) 芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180831-00000007-dal-ent
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