<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>7月29日、8月5日の2週にわたって放送されている「ザ・ノンフィクション 転がる魂 内田裕也」(フジテレビ系)が面白い。
78歳になった内田裕也に密着。ナレーションは妻、樹木希林(75)、監督は40年来の親交がある崔洋一(69)とゆかりの人が担当している。
45回目となる「ニュー・イヤー・ワールズ・ロック・フェスティバル」のリハーサルでは、最初声が出ずにハラハラさせるが、しだいに「裕也節」がよみがえり、
どんどん「らしさ」が噴出する。生家や幼年時代、樹木との不思議な夫婦生活、娘夫妻、孫まで登場して、この人が立て続けている大波、小波の広がりが見えてくる。
3年前、インタビューをする機会があった。意外だったのは話の配分や写真の構図に気を使う神経細やかな人だったこと。ジャズ喫茶、タイガースとの親交を分かりやすく話してくれながら、やりとりの中で「ロック好きなんでしょ」とこちらの嗜好(しこう)を察すると、その方向で話を膨らませた。
印象に残ったのは「継続」と「タイミング」。45年続けている「ニューイヤー-」ではジョー山中、桑名正博、かまやつひろし…故人をしみじみ振り返った。人柄が親交の輪を広げていることを実感した。
タイミングで言えば、渡欧の時期がロックのムーブメントと奇跡の符合をしていること。同じことをしているようで、この人の行動は不思議に時代にマッチしている。
先日、出演作「モリのいる場所」で、北米最大の日本映画祭「ジャパン・カッツ」で演技賞を受けた樹木といい、不思議な夫妻はしっかりと今を生きている。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180806-00289027-nksports-ent
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