長きにわたってサッカー界をけん引してきた2人のスター、リオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドの時代が終わりつつある。そう印象づけるロシア・ワールドカップ決勝トーナメント1回戦の一日目となった。
悲願のタイトルに向け、先に戦ったのはメッシ。クラブレベルではありとあらゆるタイトルを獲得し、バロンドールなど個人賞も取り尽くした。しかし、アルゼンチン代表ではたびたび「チームを勝利に導けない」と批判を浴び、母国の英雄であるディエゴ・マラドーナと比較されては下に見られてきた。
それを覆す最後のチャンスだった。31歳と経験値や身体的にもピークで迎える最後のワールドカップ。グループリーグでは大苦戦したものの、最後の最後でメッシのゴールも生まれ、決勝トーナメント進出を決めた。
迎えたラウンド16で躍動したのはアルゼンチンのユニフォームを着ていなかった。圧倒的なスピード、高い決定力、元ブラジル代表FWロナウドを彷彿とさせるような圧巻の働きでキリアン・ムバッペがアルゼンチンを葬った。メッシは2アシストと最低限の結果を残したものの、3-4というスコアボードは「スター交代」を強く印象づけたのだった。
長くメッシとサッカー界のトップ・オブ・トップを争ってきたC・ロナウドは、メッシの夢が破れてから数時間後戦いに挑んだ。クラブ、代表でエースを務める姿はメッシと同じだが、2年前にはついにユーロを制し、代表でもタイトルを獲得。欧州王者として臨んだロシア大会だけにその期待は戦った。
しかし、古豪ウルグアイの前にC・ロナウドは沈黙。ここまで3試合で4ゴールと、イベリア半島の小国をけん引してきたが、ウルグアイの粘り強い守備に阻まれてベスト16で涙をのんだ。
33歳のC・ロナウドにとって正真正銘のラストチャンス。主将としてピッチ内外でポルトガルを引っ張ってきた男は、涙を堪えるように顔をしかめ、ゆっくりとこの日のヒーロー、エディンソン・カバーニの横を過ぎ去っていった。
サッカー界の巨星2人の夢が破れた日。2人の時代が終わりに近づいていると強く感じさせられる、そんな日となった。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180701-00000052-goal-socc
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