NHKでのコント番組、映画監督への挑戦など、30年以上続く芸歴の中で大きな失敗を何度も経験しているダウンタウンの松本人志。しかし、現在も多くのレギュラー番組を持ち、人気が陰る気配をまったく見せない。松本人志が日本のお笑い業界のトップに君臨し続ける理由とは? 先日、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』を出版した、お笑い評論家のラリー遠田氏が解説する。
お笑い界に「天下」というものがあるとすれば、それを最後に手にしたのは1990年代中盤のダウンタウンだろう。
当時の彼らは『ダウンタウンのごっつええ感じ(以下、『ごっつええ感じ』)』(フジテレビ系)のコントと『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)のフリートークで新しい笑いのかたちを提示して人々を熱狂させ、
『HEY! HEY! HEY! MUSIC CHAMP』(フジテレビ系)ではゲストとして登場したミュージシャンたちの頭をはたき、テレビにおけるお笑いと音楽の力関係を逆転させてしまった。
■芸人としてトップに君臨
ダウンタウンの浜田雅功が小室哲哉のプロデュースで「H Jungle with t」としてリリースした楽曲『WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント』は200万枚超えの大ヒット。
一方、松本人志が書いたエッセイ集『遺書』も200万部を超えた。お笑い好きの若者の間ではバイブルとして読み継がれる一冊となった。テレビで活躍する芸人としてこれ以上はないというほどの地位まで上り詰めたダウンタウンは、その後、どうなったか。
もちろん、大局的に見れば彼らの仕事量やポジションには、現在まで大きな変化はない。だが、個別の時期にフォーカスして考えると、彼らは1990年代中盤以降、大きく分けて2度の低迷期を経験しているように見える。
1度目の低迷に入ったきっかけは、1997年に『ごっつええ感じ』が終了したことだ。松本は番組がプロ野球の優勝決定試合に急きょ差し替えられたことについて事前に連絡をもらえなかったことに不満を抱き、降板を決意した。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180902-00235578-toyo-soci
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