「全問正解で有給チャンス」――。
恐るべきブラック職場の実態に世間は凍りついたが、果たして、これは氷山の一角にすぎないのか?
週刊プレイボーイが独自に実施した1000人アンケートによってサラリーマンのリアルな「有給」実態が浮き彫りになった!
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サントリーの子会社である「ジャパンビバレッジ」の支店長が従業員に送ったとされるメールが物議を醸している。
「ブラック企業ユニオン」がツイッターに画像を投稿したことで始まったこの騒動。メール本文には「全問正解で有給チャンス」「不正回答は永久追放します。まずは降格」といった文章と共に、
15ある都内の駅名を売り上げの高い順に並び替えるクイズが出題されており、不正解なら有給休暇を取得できないばかりか、「降格」のリスクもある……というひどいものだった。
どこまで本気なのか、にわかには信じ難いこの事案。しかし、本誌が取材を進めると、現代日本に生きるサラリーマンたちのリアルな有給取得事情が浮き彫りになった。
■有給取得は二極化!「圧力」経験者も2割強
週刊プレイボーイは、会社員男性1000人を対象に有給取得に関するアンケート調査を実施。
その結果、「今年に入って、有給を取得したことがある」人は全体の65・5%だった。また、「今の職場には有給を取得しにくい雰囲気がある」と答えた人は約4割にとどまり、意外にも(?)、3分の2程度の人は有給をしっかり取っていることが判明した。
その一方、「今の職場では、過去に一度も有給を取得したことがない」と答えた人も約3割存在。そして、「周囲の圧力で有給取得を撤回させられたことがある」人が約2割強と、ジャパンビバレッジばりのブラックな環境に身を置く人も少なからずいることがわかった。
これらをまとめると、「有給を取れる人は、毎年コンスタントに取れている一方で、取れない会社や部署は一切取れない」というのが現実なのかもしれない。有給取得は二極化が激しく進んでいるようだ。
■どう考えてもアウト! ブラック職場の実態
ざっと集計したデータに目を通したところで、次は取材で寄せられた「有給」にまつわるエピソードを紹介していこう。ブラックなエピソードの中で、ある意味オーソドックスだったのがこういう声。
「有給は基本的になし。夏休みは建前上、4日間ほど設けられていますが、業務量が多く、自分しかできない仕事も多いのですべて消化できず。
バブル期に入社しただけで今の地位にいる無能上司は、口では優しく有給を認めてくれますが、実際の業務をしている社員にそんな余裕はない。なお、他部署の辞めた社員は、退社時の有給消化もほぼなかった」(中小出版社)
制度的には一応あるものの、文化としての有給は存在しないというケースだ。
また、会社によっては、独自の制度で有給を消化させる動きもあるようだ。
「有給は名目上、年間10日間ありますが、弊社には謎の『一斉休暇』なるシステムがあり、有給取得日を5日分、会社に指定されます。しかし、その日は休日や祝日なんです。『それ、もはや有給じゃなくね?』と思うけど、5日休めるだけ恵まれてるのかな、と自分に言い聞かせています」(中小食品メーカー)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180903-01069920-playboyz-soci
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