脳科学者の茂木健一郎氏が、タトゥーを入れている人が温泉やプールの利用を制限されることを「差別」だと批判し、「撤廃するべきだ」と訴えた。
かねてタトゥーへの偏見に反論してきた茂木氏。タレントのりゅうちぇるが家族の名前を刻み入れたタトゥーを披露して一部から批判を浴びている騒動を受け、24日更新のツイッターで再びタトゥー問題に言及した。
茂木氏は、タトゥーを入れている人が温泉やプールの利用を制限されている現状について「いわれなき差別は撤廃するべきだ。
インバウンドのお客さんも増えている今、放置すれば日本の国際的恥である」と指摘。タトゥーと反社会的勢力を結びつける見方について「すべてのタトゥーの方がそういう行動に出るということは、集合論としてもちろんならない。ベン図を書けば、小学生でも理解できるだろう」と否定した。
タトゥーを不快だと感じることを理由にプールなどの利用を制限するべきだと主張する声については、「これは、(おそらくは偏見と無知に基づく)自分の感性を、パブリックな場の運用のルールにせよ、と主張していると解釈できる」との見解を示し、
「自分の感性に基づいて、公のルールを決めろ、という主張が、論理的にどのような構造をしているのか、少し冷静に振り返ってみれば、誰でもわかるはずだ(と私は信じる)。個人と集団の関係。その意味で、タトゥーの方の入浴、プール利用の禁止はナンセンスだということは自明だろう」とした。
また、タトゥーを「親からもらった身体を傷つける行為」などとして温泉等の利用制限を主張する声もあるが、こうした意見は「ことごとく論理的に脆弱であって、批判的思考の深刻な欠如を示唆している」と切り捨て、
「世界的に見た、タトゥーの文化的、社会的意味合いの広がりを考えた時に、この現代の日本で、タトゥーの方の入浴、プール利用の禁止という奇妙なルールが温存されているのは、ひるがえって、日本における批判的思考の風土の欠如というより深刻な一般的問題の表れだと私は考えている」と問題提起した。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180824-00308759-nksports-ent
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