2日に慢性閉塞性肺疾患のため死去した落語家、桂歌丸さん(享年81)の告別式が11日、横浜市の妙蓮寺で営まれ、落語関係者やファン約2500人が参列した。
日本テレビ系「笑点」で半世紀にわたり共演した林家木久扇(80)は、弔辞で爆笑秘話を披露。歌丸さんの“最後の寄席”となった斎場は笑いと涙に包まれた。また、来年4月に笑点メンバーが追悼公演を行う計画があることも判明した。
別れを告げる斎場に、温かい笑い声が響き渡った。
「いろんな方が師匠の芸風、姿勢をたたえていらっしゃる。それはその通りだと思いますが、私の頭の中は楽しかったことしかない」
笑点メンバーを代表して弔辞を読んだ木久扇。落語を披露している遺影の前に立つと、忘れられない“噺(はなし)”を披露した。
40年前、歌丸さんとクイズ番組で優勝し、東南アジア旅行を獲得したときのこと。タイからシンガポールに向かう際、初海外旅行の歌丸さんが規定額以上の米ドルを持っていたため
「トイレに入って、上半身裸になった(歌丸さんの)背中にセロテープでドルを貼り付けたんです」と告白。その後、搭乗便を探したが「飛行機がもう飛んでいて、大笑いしましたね」と懐かしんだ。
この秘話に聞き入っていた笑点メンバー、山田隆夫(61)は爆笑。参列した関係者1000人、ファン1500人も大きく口を開けた。
笑顔を届けてきた歌丸さんらしい葬儀だった。斎場敷地内に設置されたモニターには、最後の高座となった4月19日の東京・国立演芸場公演の様子が流れ、悲しみに暮れるファンを笑顔に。
祭壇は大好きな地元・横浜の海をイメージした青と白の花々が飾られ、喪主を務めた妻、冨士子さんはファンの参列が終わるまで立ち会った。
“最後の寄席”を締めくくったのは、笑点メンバーの三遊亭小遊三(71)。故人が務めていた落語芸術協会の会長代行として謝辞を述べ、「本当は行ってらっしゃいと言いたいのですが、また帰ってきてもらいたい…」と涙ぐんだ。
また、故人をしのぶ追悼公演が開催される計画があることも判明。関係者によると、来年4月に国立演芸場で行う予定といい、「所属協会の垣根を越えて、笑点メンバー全員が出ることになると思う」と明かした。
熟練した芸で国民に愛された歌丸さん。噺家らしい笑いあり涙ありの告別式に、天国で笑みを浮かべているに違いない。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180712-00000506-sanspo-ent
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