テレビ朝日の深夜ドラマが熱い。夏ドラマの平均視聴率(第3話まで)で上位を独占。1位は上川隆也主演の「遺留捜査」で12.8%。
2位は東山紀之主演の「刑事7人」で12.0%と好調なのだ。中でも、ドラマ関係者の間で話題になっているのが、「dele」(金曜23時15分~)、「ヒモメン」(土曜23時15分~)の深夜枠。
「dele」は死後に不都合なデジタル記録をすべて“内密に”抹消する仕事を生業とするデジタル遺品を扱うドラマで初回視聴率は5.5%を記録した。
「ヒモメン」はヒモ男と更生させたい女性の社会派コメディーで、4.6%とまずまずの滑り出し。配役も「dele」は山田孝之、菅田将暉のダブル主演で麻生久美子も出演。
「ヒモメン」は主演が窪田正孝、ヒロインは川口春奈。いずれも地上波のGP帯の連ドラでも主役を張れる顔ぶれである。なぜ、わざわざ深夜帯に大物を起用するのか。理由をテレビ朝日に聞いてみた。
「金曜日の深夜ドラマ枠は2000年の4月から始まり、テレ朝として大事にしてきた枠です。ゴールデン帯と比べてもコンテンツ的によい枠だと思っているからです」(担当者)
たしかにテレ朝の深夜ドラマ(23時15分~)は、4月クールの「家政夫のミタゾノ」も主演のTOKIO松岡昌宏の女装で話題になった。GP帯と比べても遜色がないどころか、むしろ力を入れていることが分かる。
コラムニストの桧山珠美氏が言う。
「ゴールデン帯は『相棒』『科捜研の女』『ドクターX』のシリーズもので手堅く稼いで、深夜枠でチャレンジするのがテレ朝の戦略なのです。
GP帯は年配層、深夜枠は若者層とターゲットを絞っています。若者は生活習慣などから深夜しか見ません。いまや、23時台は第2のGP帯。金曜日の枠が成功したので、土曜日の『スマステ』打ち切り後に、深夜ドラマ枠を増やしたのだと思います」
仮にGP帯で視聴率5%台だと“ひと桁俳優”のレッテルを貼られるが、深夜でチャレンジングな作品に出演すれば話題にもなる。
「そこそこの視聴率を取って、作品を評価されたほうが実を取るという意味では役者としても賢明。これからも大物俳優の出演が続くと思います」(桧山氏)
フジテレビはFOD配信ドラマ(フジテレビが運営する動画配信サービス)を地上波で初放送し、日本テレビは滝藤賢一と広瀬アリスのダブル主演など、他局も深夜ドラマに力を入れている。深夜枠がドラマの主戦場になりそうだ。
(視聴率はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180804-00000010-nkgendai-ent
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