歌手の安室奈美恵さん(40)の引退を16日に控え、出身地の沖縄県は安室さん一色となっている。15日には宜野湾(ぎのわん)市でコンサートが行われることもあり、県内のホテルは予約が取りにくい状態が続く。引退の地・宜野湾では、ファンの間で「聖地」となることを当て込み、安室さんの銅像を建てる計画まで浮上している。
引退の日が近づき、県内各地では関連イベントが開かれ、飲食店や土産物屋からは安室さんの曲が流れる。那覇市内の琉球新報ビル壁面には巨大ポスターも登場した。インスタ映えを狙うファンがスマホを構える姿が日常風景となっている。
「安室ちゃんが出てきてから、『沖縄出身』と言えばうらやましがられるようになった。それまで、そんなことはなかった。安室ちゃんは沖縄の誇りだ」
巨大ポスターを撮っていた北中城村の歯科衛生士、島袋しのぶさん(43)はこう語る。東京都江戸川区の会社員、札木恵美子さん(26)は15日のコンサートが発表される前の6月にホテルと航空チケットを予約した。「引退の瞬間は沖縄で迎えることを決めていた」という。
海外から沖縄に詰めかけたファンも多い。台湾の旅行代理店勤務、魏綺蝶さん(33)は、SNSのファン・コミュニティで知り合った4人と沖縄で合流した。関連イベントの情報は台湾でも報道されているという
。魏さんは「引退は悲しいけど、アムロが決めたことなので支えたい。ありがとうと伝えたい」と熱を込める。
沖縄県は、こうしたファンの熱気を観光誘致につなげたい考えだ。安室さんから無償提供された写真や曲を使った県の観光ホームページは、公開を発表した8月14日から23日までの10日間でアクセス数18万1千回を超えた。
りゅうぎん総合研究所の武田智夫調査研究部長(52)は「安室さん効果で宿泊、交通、飲食など一定の経済効果が見込める」と話した。
実際、コンサートが開かれる宜野湾市や周辺市町村のホテルは予約で満杯の状態が続く。宜野湾市観光協会の高江州義之事務局長(53)は「ホテルはもちろん、小さなドミトリーや民宿もすべて満杯だ。
近くの那覇市でもホテルの予約が取れないので、レンタカーで車中泊するファンもいる」と説明する。
市や観光協会は、宜野湾を「安室ファンの聖地」として売り出す戦略を練り始めた。高江州事務局長は「まだ構想段階だけど…」と断った上で「コンサート会場にチャペルを建て、鐘を鳴らすと『Can you celebrate?』が流れるようにする。記念館も作って安室さんの銅像を建てれば、滞在型の観光客が増えるのではないか」と話した。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180915-00000514-san-musi
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