【聖林裏表】
日本で「コナン」といえば、多くの人が漫画・アニメの「名探偵コナン」を思い浮かべるだろうが、米国では「コナン」といえば、コナン・オブライエン(55)のことで、知らない人がいないくらいの人気コメディアンだ。
本家コナンを自認するオブライエンが日本のコナンの人気に“激怒”し、「(模倣された被害の)代償として賠償金3兆円払え」などと要求したことで、
日米間に「コナン戦争」が勃発。原作者の青山剛昌さんの生誕地で「コナンの町」として知られる鳥取県北栄町に乗り込むと、日本メディアにも取り上げられて大盛り上がりとなった。
発端は、8月20日に放送された自身のトーク番組「コナン」だった。オブライエンは「『コナン』をグーグルで検索すると、
どこの国でも私が最初に挙がる。だが日本だけが違う。『名探偵コナン』が最上位にくるのだ」と憤慨してみせた。
主人公の江戸川コナンについて「子供の体にさせられた男が事件を解決する」と説明すると、自分との共通点を
「細長い足だし、いつもスーツを着ていて、人に質問をしまくる」と主張し、「過去24年間数兆円の損害を受けた」として3兆円の小切手を送るよう求めたのだ。
これに北栄町がフェイスブックで「ほしければ取りに来てください」と応じると、オブライエンは訪問の条件を提示。
町で一番人気のコインランドリーの名前を「米国コナンのランドリー」とすることなどを求めたのに対し、同町は松本昭夫町長が登場した動画で「1万5000個のハンバーガーを持ってきて。町民全員に配ります」と応戦してみせた。
両者による舌戦が激しさを増す中で調停に乗り出したのが、なんとビル・ハガティ駐日米大使だった。
ツイッターで「『コナン』をめぐる争いを平和的に解決するため、私が調停役を務めます。両者に平和を!」「米国農務省にお願いして、おいしい米国産牛肉をいただきましょう! 鳥取名産のらっきょうともよく合うそう。ちなみに、
私のハンバーガーの好みの焼き加減は『ミディアムレア』です!」と、ユーモアたっぷりに調停案を提示してみせた。
この調停が功を奏したのか、今月6日に同町へ乗り込んだオブライエンは、松本町長から一日町長に任命され、
ハンバーガー約1000食を振る舞うなどして町民らとなごやかに交流。松本町長からは額面3兆円の「偽小切手」も手渡されて矛を収めることになった。
オブライエンは同町訪問に先立って東京観光を満喫したようで、奇抜なファッションに身を包んで原宿を歩いたりする動画をソーシャルメディアにアップ。
台風21号が関西を直撃した際には「コナンタウンのみなさん気をつけて」と気遣うなど、すっかり日本愛を深めた様子だ。(産経新聞ロサンゼルス支局長・住井亨介)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180925-00000003-ykf-ent
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