コラム【2018年上半期ネット炎上事件簿】
SNSでは炎上しないといわれていたタレントの小島瑠璃子。今年1月に出演したバラエティー番組での発言をきっかけに、とうとう炎上騒ぎを起こしてしまった。
千葉県出身の小島は、東京や神奈川からはバカにされているとしつつ、埼玉には勝っていると発言。その根拠は、「埼玉に行かないでも人生を終えられる」が、「千葉に行かなくては人生は終えられない」というもの。千葉のどこへ行くのかといえば、言わずもがな、ディズニーランドに成田空港なのである。
これに女優で埼玉県出身の夏菜が「ピーナツでも食ってろ!」とキツめのツッコミを入れて笑いを取っていた。これはこれでバラエティーらしい一場面だ。頓知のような小島の主張に対して、他県出身者が名産品を絡めて突き放すようにちゃちゃを入れる。なかなかのプロレスっぷりではないか。
ところが、ネットでは直後から小島をくさす書き込みが殺到する。「一生埼玉へは来るな」「ここまでバカにする必要ある?」「千葉なんて行かねぇよ」
脇の甘さがなかったかと言われればあったかもしれないが、それにしても特に出過ぎた真似をしたわけでもないのに散々なじられる。辻希美や木下優樹菜と同タイプの炎上だ。
実は、炎上しない小島が炎上するその理由は、別のところで明かされていた。昨年10月、俳優の中尾彬が別のバラエティー番組のなかで小島について「俺は嫌い」と言っていた。
その訳は、「何やっても『わたしうまいでしょ』って顔する」からというもの。キメやふとした表情にドヤ顔が出るのが気に入らないというのである。
小島はまだ20代にもかかわらず、最近では番組の司会進行やリポートで評価が高く、毎日のようにどこかの番組で見かける存在となっている。昨年秋の衆院選では、選挙特番のリポーターとして起用され、初めてとは思えない取材っぷりを見せて話題になっていた。
ところが、中尾はそうした際に見せるドヤ顔が鼻につくと言い、それに共感するネットでのコメントもかなりの数に上った。本人がどこまで「ドヤ!」と思っているか、もちろん知る術はないが、小島が典型的な優等生タレントだとみられていると思えば得心がいく。
優等生に対する安心感から熱烈な支持者がつく一方で、優等生キャラをつくっている、本音を隠しているようで、どうにも好きになれないというアンチも同じぐらいにいるからだ。普段は安心して見ていられるのだが、いったんスキャンダルやダーティーなエピソードが出てくると一変して叩かれる。
その意味では、小島はベッキーとより似ているのかもしれない。
(井上トシユキ/ジャーナリスト)引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180713-00000013-nkgendai-ent
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