船越英一郎、貴乃花親方、ダレノガレ明美など、数々のものまねを披露してブレイクしているお笑いコンビ・ガリットチュウの福島善成。今夏の特番では、同じく白塗りものまね(?)でブレイク中の野生爆弾・くっきーと共演することも多いが、ドギツさで売るくっきーとは真逆のジワジワとくるものまねは、視聴者からの好感度も高く、船越やダレノガレなど真似される側とも共演を果たしている。そんな福島も早20年の芸歴、やっと掴んだ悲願のブレイクに芸人仲間や視聴者からも称賛を集めているようだ。
■家族に支えられ20年…でようやく掴んだ“ダレノガレバブル”
ガリットチュウがコンビを結成したのは1998年。吉本興業所属(東京本社)ではあるが、福島は熊本県天草市、相方の熊谷岳大は神奈川県横須賀市出身で、お笑いの本流である関西系とは微妙に遠い。
しかも、関西系以外のお笑いブームを作った『タモリのボキャブラ天国』(フジテレビ系)のほぼ末期という“空白期”の世代でもあり、すぐにブレイクできるような状況とは言えなかった。しかし2004年、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の名物企画「細かすぎて伝わらないものまね選手権(第2回)」で、
福島は「藤原紀香がキャンペンガール時代にとっていたポーズ」(中華料理店や居酒屋に貼ってそうなビールのジョッキを持った水着モデル的なポーズ)を披露して見事優勝。それも次長課長・河本準一の「お前に食わすタンメンはねぇ」をおさえての優勝だった。
しかし、それでもなかなかブレイクにはつながらず、「フライパンをつぶす」、「コミック雑誌を0.5秒で破る」などの怪力キャラとして活躍するくらい(福島は身長180cm・体重82kg・柔道2段で、腕相撲でなかやまきんに君に勝ったこともある)。
2000年代後半には一般女性と結婚し長男・長女をもうけたが、節約料理や穿き古したパンツで長男のよだれかけを作るなど、元栄養士の奥さんの超低燃費生活のおかげで何とかやりくりしていたと本人が明かしている。
福島に転機が訪れたのは2年前、相方の熊谷から「個々でがんばろう」という“解散宣言”があったことだという。頭に来た福島は、「インスタグラムを本気でやってやろう」と決意し、1日も欠かさずモノマネ写真をアップし続けていると、
船越英一郎のものまねがネットニュースで話題に。その1週間後、船越に一連の離婚騒動が持ち上がると、相乗効果なのか、さらに仕事が増えるという好循環に乗ったのである。
そして、以前にインスタでアップして好評だったダレノガレ明美をもう一度ちゃんとスタジオで撮影しようとしたら、それを聞いたスタッフが何を思ったか本人をブッキング。“Wダレノガレ”の撮影写真がまたまたネットで話題になり、本人いわく“ダレノガレバブル”に突入したのだ。
■体格のよさをいかした“じわじわ似てくる”ものまねがクセに
福島のものまねが笑えるのは、その体格のよさもある。船越と並ぶと若いころの“颯爽とした船越”となり、ぱっと見だと「ああ、船越英一郎がバラエティ番組に出ているなぁ」と本気で思ってしまうほどで、いわば船越以上に船越っぽいのだ。
貴乃花親方にしても、首に長いマフラーを巻いてスーツでそっくり返る姿がハマるのは、福島のガタイがあるからだろう。そして、表情や服装、ポーズなどのディテールにも細かくこだわり、インスタの写真は50枚くらい撮った中で一番いいものをアップするという。
女性のものまねとなると、「2倍ぐらい体が大きいんじゃないか?」というギャップがまた可笑しく、ダレノガレ明美やJUJUにしても妙に面白さが倍増されるし、
日本テレビの水卜麻美アナの「24時間テレビでのムチムチTシャツ姿」なども、パッツンパッツンにマネてくるあたりは、単なる“模写”では終わらない独特さを演出している。
他にも、中居正広、三戸なつめ、ぺこ&りゅうちぇる(両方)、丸山桂里奈、上西小百合元衆議院議員といった著名人から、「バンドの追っかけ」、「市役所勤務で淡い色の軽自動車に乗っている人」など、“一般人あるある系”のレパートリーも豊富だ。
福島のものまねは基本的に“似ていないようで似ているものまね”であり、最初はギョっとするような見た目であっても、それぞれの表情の一部分や立ち姿、ちょっとした仕草、
手足の角度まで、デフォルメされながらもそっくりになるようにちゃんと計算されている。だからこそ、あとからジワジワと笑いが込み上げてきて、見れば見るほど似てくるという瞬間的なものまねにはない“中毒性”があるのかもしれない。
■ものまね“する側される側”が良好な関係を築くことで、供給増へつながる
そして何より、福島のものまねは相手を研究し尽くした芸であるがゆえに、マネされる側からもある意味リスペクトされているようなのだ。言動の極端なデフォルメだけでは、ときには相手やそのファンからも反感を買うだろうが、計算された“静かなる”ものまねだけに批判されにくい面がある。
実際、船越英一郎は一緒に写真を撮った際、「腕はこう組むの?」と聞いて、福島がいつもとっている腕組ポーズをわざわざマネて写っている。ダレノガレ明美は、報道陣から「福島さんはもっと口角が上がっている」と逆に指摘され、口角を上げてなんとか福島のものまねに近づけようと努力。1ヵ月くらいは自然に笑えなかったと告白しているほどだ。
ものまねする側とされる側の良好な関係と言えば、コロッケ×美川憲一にはじまり、レイザーラモンRG×細川たかし、チョコレートプラネット・松尾峻×IKKOと続いているが、福島のものまねが本人にも認められていることは、インスタグラムに“ネタ元”との2ショットの多さからも明らかだろう。
このまま賞味期限が切れることもなく通用する可能性もあり、『1周回って知らない話 新学期の疑問が満開SP』(日本テレビ系)で奥さんに「優しい」、「家族思い」などと称賛された私生活も含めて、福島のサクセスストーリーが語られる機会も今後は増えていくかもしれない。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180808-00000336-oric-ent
みんなのコメント
川の底流れをゆっくりと行くタイプでなく、上澄みの表面しか流れな芸・人間性。
結局、フリートークで通用しなきゃ芸人は季節物商品にしか過ぎない。コイツは明らかに上澄みを流れるだけ。