土屋太鳳、デビューから１２年で新境地→演技がうまいとは思えない

女優・土屋太鳳（２４）が、読売テレビ開局６０年スペシャルドラマ「約束のステージ～時を駆けるふたりの歌～」（日本テレビ系、２２日・後９時）に主演する。

歌手の道を諦めているヒロイン・翼が、４４年前にタイムスリップし、女性デュオを結成して「全日本歌謡選手権」に挑むＳＦヒューマン・ストーリー。

「夢を大切にしているがゆえに、本音が言えない翼ちゃんのような人って、たくさんいると思う。背中を押せるか分からないですが、共感していただければ」と自身の歩みも重ねて撮影に取り組んだ。（筒井　政也）

特技の踊りを生かしたパフォーマンスに定評がある土屋が、今度は歌声で魅了する。昨年暮れに日本レコード大賞授賞式で司会を務め「歌手の方って、才能、感情をすべてむき出しにされる瞬間がある。

空気を変えるエネルギーにすごく感動しました」と圧倒されただけに「歌を歌わせていただけるのが驚き。プレッシャーよりも不思議な気持ち」とオファー時を振り返った。

声にコンプレックスがあった。「昔からガラガラで、大声を出すとすぐかれる。息漏れも。でも最近、『タオちゃんの声、いいね』と言って下さるように。

そう感じてもらえるならうれしい。外で話すと『バレるから静かに』と注意されることも多いけど（苦笑）」。そんな個性も武器に変え、歌手志望の２０歳を演じた。

タイムスリップした１９７５年の東京で出会ったつばさ（ももいろクローバーＺ・百田夏菜子）と成り行きでデュオを組み、オーディション番組で歌手デビューを目指す。百田の活躍は高校時代から見てきた。「私は踊りながら歌えない。ももクロ独自のものをしっかり打ち出していく中には、尋常じゃない努力があったと思う。想像しきれない」と敬意を抱いて共演した。

女性デュオでは「ピンク・レディーさんの印象が強い」といい、「団体競技（ダンス）が多かった私には『２人で一つ』の感覚は分からないのですが、

同じ時を過ごさないといけないので、お互い尊重し合うことが必要では」と想像。人間同.士のつながりが濃密だった昭和を、平成最後の年に感じ取れるのも本作の魅力だ。

ドラマには、翼が本来いた時代のネットも携帯電話も存在しない。「今は、スピーディーに連絡するツールがあって便利ですが、誰かに会いたい、大切にしたいと思う気持ちは昔の方が大きかったのかな。

家の電話しかなくて、恋人にかけても、親が出るかも…とドキドキしたり。すごくステキ」。あふれる思いをまっすぐ届ける。芝居も同じだ。

順風満帆だったわけではない。自身も、オーディションに何度も落ちた経験がある。「今までは役に自分の気持ちを込めるのはあまり好きではなく『役として生きよう』と思ってきたんですが、これからは自分を入れてもいいんだなって。役を自分に近づける。それを大切にしてもいいのかな」。２００７年デビューから「踏ん張る時代だった」という１２年で至った新境地だ。

今年は年女。タイムスリップできるなら、次なる１２年先に行きたいとか。「結婚しているのか、出産しているのか、仕事をしているのか分からないけど、絶対幸せになりたいので、周りの人をちゃんと大切にしていてほしい。

影から見守って、これは直さなきゃと思ったら、過去に戻って努力して、未来を変えます」。２０３１年への約束だ。

引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190220-00000219-sph-ent